M300でZ-ABS,Z-ULTRATを使う
M300は最大30cm立法の造形が可能なマシンですが、適応フィラメントはZ-HIPS,Z-GLASS,Z-PETGのみとなっています。(2016年10月5日現在)
Z-SuiteでM300を選択してスライスしようとすると上記の3種類しか選択できません。構造的にはM200を大きくしただけですので、ホットエンド関係も同一構造です。
たしかに、20cmを超える造形ではABSやULTRATは収縮が大きく造形が失敗します。
PCABSはもっと厳しい状況なのはM200で経験済みですが、20cm以下の造形であればM300でも可能なはずです。
そこで、Z-SuiteでM200を選択してABSやULTRATを指定し、スライスしたZCODEをM300に入力してみました。

読み込めません。
ZCODEはバイナリー形式なため、プリンター認識データを探しましたがよくわかりません。
どうしてもM300を選択しないと進めないので、とりあえずHIPSを指定しスライスしてみました。
ご存知のようにHIPSはABS樹脂の誕生過程で作られた樹脂で、基本となるポリスチレンに耐衝撃性を増すために合成ゴムのブタジエンを配合したものです。ABSはさらに耐熱性と剛性を求めてアクリルニトリルを加え完成されました。
通常フィラメントにした場合、設定温度は240度前後でABSもHIPSも設定に差がありませんです。
そこで、Zortrax公認ではありませんが、HIPS指定のZCODEでABSとULTRATを使って造形してみました。

ULTRATを使用しています。
スプールフォルダーは純正だと穴にぴったりで、回転に負荷がかかりそうだったため独自作成しました。
STLデータをZORTRAXのライブラリーにアップしておきましたのでご利用ください。
http://library.zortrax.com/project/m300-spool-folder-for-m200-materials/

左はABS,右はULTRATで作成しました。


寸法も問題ありませんでした。
非公認実験の御報告でした。