M_Plusシリーズで表示されるメンテナンス項目
最近のファームウェアが導入されているM200Plus/M300Plusでは、これまでの稼働時間を元にプリンタ側が定期的な実施をお勧めするメンテナンス項目 をお知らせする機能がございます。
メンテナンス項目の一覧表示から各項目を開く事で具体的な確認箇所の情報が表示されます。右下の「MARK AS DONE(完了としてマークする)」等のボタンを押すことでチェック済みとなり項目は減っていきます。※一定時間経つことでメンテナンス項目は再度表示されます。
各項目で記載されている内容の日本語訳と解説を本ページに記載いたします。
各項目の内容につきましては、以下のZORTRAX社サポートページ内の
メンテナンスガイドなども合わせてご参照ください。
https://support.zortrax.com/m200-plus-maintenance-guide/
https://support.zortrax.com/m300-plus-maintenance-guide/
・Hotend screws「ホットエンドのネジ」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
ホットエンドを固定しているネジが緩んでいないか確認してください。
緩みがある場合など必要に応じて締めてください。
1
・Fan shrouds「ファンカバー」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
ファン(カバー)をエクストルーダーに固定しているネジが締められているかどうかを確認してください。
緩みがある場合など必要に応じて締めてください。
2
・Heater screws「ヒーターのネジ」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
ヒーター&温度センサーを固定しているネジが締まっていることを確認してください。
3
・Heatbed「ヒートベッド」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
ヒートベッドと穴あきプレートの下側を掃除してください。
掃除をする箇所は以下のページ内の項番6,7の箇所をご確認ください。
https://support.zortrax.com/m200-plus-platform-maintenance/
4
・Platform「プラットフォーム」
キャリブレーションを実施してください。
上記内容が表示されている画面の 右下のボタン「CALIBRATE NOW」を押すと
オートキャリブレーションが始まります。
画面の指示に従ってキャリブレーションを実施頂き、ノズルとプラットフォームの
距離を校正してください。
オートキャリブレーションでは、ノズルとプレート上の5か所の通電ブロックが
接触して距離を計測します。プラットフォーム下部にあるバネを画面の指示に
したがって伸ばしたり縮めたりすることで最適な距離に調整します。
5
・Small connector screws「プラットフォームの小さなコネクタのネジ」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
プラットフォームの小さなコネクタの横にあるネジが締められているかどうかを
確認してください。(穴あきプレートの左裏側)※M200Plusのみ
6
・Drive belts「ドライブベルト」
X/Y軸のドライブベルトの張りを確認します。
モーターとX/Y軸の間のドライブベルトの張りを確認してください。
軸チェック手順を実行します。
X/Y軸のベルトは張りが強すぎても弱すぎてもいけません。
プリント時に積層のズレなどの問題が生じていなければ
今のベルトの張り具合(テンション)を触った感覚として覚えておいてください。
プリントに問題が生じた際には、問題が無かった際のテンションと
比べて極端に強かったり弱かったりしないか比較してください。
一方、XY軸の両モーターと直結している縦方向の短いベルトは
強めに張った状態が望ましいものとなります。
ベルトの調整方法を含めて軸のメンテンナス方法は以下のページ内をご参照ください。
https://support.zortrax.com/m200-axes-maintenance/
https://support.zortrax.com/m300-axes-maintenance/
ちなみに右下のボタン「RUN AXES CHECK」を押すと AXES_CHECK 機能の開始画面に遷移します。
※画面遷移後は AXES_CHECK を実際に実施頂く必要はございません。
AXES_CHECKはエクストルーダーが高速で動き回り、XYのエンドストップから
返る信号から、正常にXY軸が動作しているものかチェックを行う機能となります。
正直な所を申し上げますとAXES_CHECKの動作自体のチェックの精度があまり良くなく、
動作に問題が無い機体でもチェックがパスできない状況が散見されております。
※実施タイミングによってX/Y違うエンドストップで失敗を示したり、
新品の本体でもチェックが失敗する事もございます。
そこでAXES_CHECKの動作精度に問題があるものと考え、製造元となる
Zortrax社に問い合わせを行ったことがございます。
弊社の考えとしては、現状このAXES_CHECKにつきましては、チェックが
正常に完了しない状況でも、印刷動作に関しては問題は無いものと考えて
おります。※モーター/ベルトの摩耗を考えると実施不要の認識です。
プリント時に積層のズレが生じる状況などが発生していなければ、こちらの
AXES_CHECKが成功するまで調整を追い込む必要は無いものと考えております。
7
・Motor pulleys「モーターのプーリー」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
X/Y軸のネジとモーターのプーリーが締まっていることを確認してください。
ここで示しているプーリーの締まりの確認箇所は、
以下のページ内の項番9と項番13の箇所となります。
https://support.zortrax.com/m200-axes-maintenance/
8
・X/Y axes「X/Y軸」
X/Y軸とエクストルーダーガイドレールに注油(グリスアップ)してください。
本体の電源をOFFの状態にしてエクストルーダーをゆっくりと手でXY方向に動かして
ください。手動でスムーズに動かない箇所がある様な場合には、シャフトへのグリス
の塗布をご検討ください。スターターキットに付属のグリスかシリコンオイルを使用頂き、
太いシャフト4本、細いシャフト4本すべてにグリスを薄く散布してください。
グリスは薄く満遍なく塗り、エクストルーダーを手でゆっくり動かしてよくなじませてください。
※シャフトのグリスは多すぎると抵抗となることがあります。
多く塗りすぎた場合は一旦拭き取ってください。
9
・Extruder cable「エクストルーダーケーブル」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
エクストルーダーケーブルがエクストルーダーPCBに正しく接続されているか
どうかを確認し、ピンが汚れていないか確認してください。
10
・Extruder「エクストルーダー」
プリンタの電源を切った状態でエクストルーダーがXY方向に自由に動くかどうかを確認してください。
本体の電源をOFFの状態にしてエクストルーダーをゆっくりと手でXY方向に
動かしてください。手動でスムーズに動かない箇所がある様な場合には、
シャフトへのグリスの塗布等のメンテナンスをご検討ください。
11
・Extruder PCB「エクストルーダーPCB」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
エクストルーダーPCBがエクストルーダーのブロックに適切に固定されているかどうかを確認してください。
12
※写真はM200のものとなる為、コネクタの数に若干違いがございます。
・Extruder「エクストルーダー」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
フィラメントのゴミや焦げた塊がエクストルーダーについていないか確認してください。
13
・Motherboard and PSU「マザーボードと電源ユニット」
プリンタの電源を切ります。 プリンタが冷めるまで待ちます。
プリンタ内部のマザーボードと電源ユニットから ほこり を取り除いてください。
エアダスターなどを使用してください。
マザーボードと電源ユニットを確認するには、プリンタ底部のフタを外す必要がございます。
マザーボードと電源ユニットの交換方法が以下のZORTRAX社サポートページに記載がございます。
https://support.zortrax.com/m200-motherboard-replacement/
https://support.zortrax.com/power-supply-unit-replacement/
部品を取り外す必要はございませんが、裏蓋を開いて頂きホコリなどが
たまっている様な様子がございましたら、エアダスターなどで綺麗にしてください。
14
・Z axis「Z軸」
Z軸ネジとレールをグリスアップしてください。
Z軸のグリスアップ方法は以下となります。
https://support.zortrax.com/m200-plus-z-axis-maintenance/
15
・Fans「エクストルーダー上のファン」
エクストルーダー上のファンが正しく機能しているかどうかを確認してください。
ファンの動作につきましては、本体メニュー画面より
「Maintenance」→「Fan test」と進んで頂き、上部/下部(左右)ファンが
それぞれ正常に動作しているかご確認頂けますようお願い致します。